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LobLoy’s diary

現実日記・妄想日記・夢日記

最近、君が多いのだけど

ここ数日、夢の中に友人が現れる。
僕が13歳の頃の友人だ。その子は美しかった。体の色素が人より薄弱なのか少し髪が赤く、肌は真っ白過ぎた。しかし、特に何か恋心を抱いた記憶はない。僕が彼女について覚えている事もほとんどない。

昨年、同窓会で再会した時に、彼女と少し話をした。
「あなたは変わらない」と彼女が言った。
「君も変わらない」と僕は言った。
だが、僕が言った言葉は嘘だ。彼女のどこが変わったのかも分からないし、彼女がどのような子供だったのかさえこれっぽっちもわからないのだから。そもそも、彼女は僕の何を知っているのかわからなかった。
そんな得体の知れない友人は、もう10年近く前に結婚し、今も幸せな家庭生活を送っている。僕はそれをSNSでしばしば観る。

問題は、どうしてこうも彼女が、僕の夢に現れるのか、ということだ。直接的な繋がりもないし、彼女に何の欲望が傾いているのか、全く分からない。13歳の顔をした29歳の彼女に向かって、僕は愛を囁く。でも、それが間違いだと気が付く。それは、彼女の髪型が、13歳のそれだと認識してからだ。

「最近、君が多いのだけど」

「え?」

「君はもうすぐ30歳になる。どうしてそんな髪型をしているんだ。君はもう結婚しているだろう。2人の子供がいる。ここにいるべきじゃない。」

「何を言っているの。私は結婚なんてしてないわ。子供だっていない」

「もし、これが僕の願望なら、自分を呪い殺したい。もうこりごりだ。君のせいじゃない」

そこは、海辺近くの脱衣所となっている小屋だった。僕は、暗い天井を見上げる。次第に白みを帯びて天井が歪む。別れ際、彼女を眺める。

確かに13歳の彼女だ。手入れをしつくした馬の尾に見える彼女の束ねた髪を、僕はあまり気に入らなかった。それだけは覚えている。



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