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LobLoy’s diary

現実日記・妄想日記・夢日記

教えなければいけないことが他にあったのだけれど

雨が降ると濃霧が道を隠す。

スリーピーホロウを迎える様な場所だった。

「聞きたい事はないかい?」と僕が訊く。

彼は少し考えてから口を開く。

「桜はいつ咲くのか。桜を見てみたい」

「もうじき咲くよ。近くの山では咲いていたから。僕の家の周りではもう緑に変わってしまったけどね」

彼は残念そうに瞳を落とす。

僕は白い桜を眺められるその場所が気に入っている。しかし彼はそこから逃れたがっている。

「ここにも春は来るはずだけど」

僕はそう伝えようとしてやめた。




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