10/8/2016 選択と後悔

 

 

先日、親しくしていたAがインドへ渡った。


彼女が仕事で其処へ向かう前に、僕は彼女に幾つかの話をして、最後は彼女が遠くへ行く事を僕自身も望んでいるという話をした。彼女の欲したものが微かに見えた気がしたから。インドである必要は今でもわからないけれど。

彼女は僕の話に気を巡らせる必要もなかった。彼女の決断はもう下されていて、実際はただ彼女の表明に耳を傾け、小さな肩を眺めるだけで済んだ。

僕はと言えば、前に踏み出す必要があるかどうかもわからない歳になった。それでも直ぐに先を見てしまう。見てしまった後に、穏やかな青写真をねじ伏せて次の道を探してしまう。厄介なものだなと思いながら、Aに言った言葉を反芻する。

「人生は一度きり。一度きりだから良い。好きにやって、後悔してきなよ。後悔しない人生は面白くない。選択肢が生まれたら、どんな形であれ後悔はする。その質は君が選んだらいい」

彼女はシャーリー・テンプルの前で、すんなりと後悔の質を選んだ。

 

それにしても、「永遠の愛がないのだから、恋も愛も必要ない」というAの話が気に食わない。永遠がないから面白い。君が選択した事と同じように。

 

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