22/12/2018

 

 

真っ暗闇の中、大きな駐車場に居た。

そこにあるのは砂利道と、風、小さなトイレと自動販売機がいくつか。

そこで休む人達と悪者が数人。

僕は悪者を車で轢く。

轢いた後、彼等の身体は小さくなって、クッキーやコインになる。

僕は悪者が居なくなった事を他の人に気付かれない様に、路に散らばったクッキーやコインを集めて、コートのポケットにしまう。

その後も悪者はどんどん増えていくけれど、仲間を消し去っているのが僕だとは誰も分からない。

トイレでも彼等をクッキーに変える。

次から次へと。

トイレから出て駐車場へ戻る時に、女性とすれ違った。

僕が近づくと彼女は顔を上げる。

肌は真っ白で、黒い髪をしている。

前髪が長いので時折、風が吹くと顔の半分を髪が隠してしまう。

目の終わりが優しく曲がっている。

なぜかずっと悲しそうだ。

少し足が止まってしまう。

彼女は顔を上げたまま何も言わない。

また悪者が来る。

僕は車へと引き返す。

ほんの10分ばかり車の中で煙草を吸う。

彼女が気になって仕方がなかった。

悲しい顔の理由を聞かなきゃならない気がした。

車を降りてもう一度探すけど、彼女を見つけられない。

そのまま車を置いて歩く。

 


夜が明けてしまう。

コインの欠片が落ちていたのかもしれない。

きっと誰かがクッキーの破片を見つけたのかも。

警察が僕とすれ違う。

でも、彼等は駐車場へは向かわなかった。

僕が向かう先々や、すぐ後ろで何かを調べてる。

それは雑木林の中だったり、道沿いの排水溝だったりする。

風が吹いて、草むらの中でも何かを調べている姿が見える。

僕は歩き続ける。

とある住宅街に辿り着いて、僕はぐるぐるとそこを廻る。

彼女が居る様な気がした。

大きな坂や階段を登ったり降りたりして、時折、民家の窓から部屋の中を覗く。

 

 

 

灰色の家が静かに置かれている。

大きな格子窓の中に、彼女が居た。

陽射しが注いで、格子窓の影が檻の様に映える。

うつ伏せになっている彼女の背中に影が落ちていた。

彼女の周りには、何人もの警察がいた。

彼女は動かない。

クッキーにも、コインにもならないけれど、彼女は止まったままだから、僕はそれを認めた。

彼女が生きた軌跡を追う。

涙が溢れて仕方なくなる前に、僕はまた来た道を戻る。

 

 

f:id:LobLoy:20191215103154j:image